DNA損傷を処置する2006-11-04 Sat 21:09
Science October 13, 2006, Vol.314 の論文です
DNA損傷を処置する(Dealing with DNA Damage) 生物体が健康であるためには 損傷を受けたDNAは、修復のために 細胞周期を休止する か、あるいは、アポトーシス(自殺)で除去される かしかない。 Huang たちは、 遺伝的損傷を受けた細胞が、このどちらの運命をたどるか を切り替えるメカニズム について報告した。 DNA損傷によって、 細胞周期を抑止するために、部分的にサイクリン依存性キナーゼ2(CDK2)の活性が抑制される。 通常は 転写制御因子FOXO1はCDK2によってリン酸化される。 著しくDNA損傷を受けた細胞では、FOXO1のリン酸化が低下し、核に移行し、核でアポトーシス誘導性遺伝子の発現を増強した。 ということは、 D NAに損傷を受けた細胞は、まず 細胞周期を休止させて、その後の状況によっては アポトーシスする と解釈してイイですかね? CDK2-Dependent Phosphorylation of FOXO1 as an Apoptotic Response to DNA Damage p. 294-297. 人気blogランキングに参加してます。面白かったらクッリクを是非♪ |
深さ2.8キロメートルの地下水にいた微生物2006-11-04 Sat 19:48
Science October 20, 2006, Vol.314 p479-482
の論文です。 日の当たらない深海に生きる(Living Deep in the Sunless Sea) 硫酸塩を還元する細菌が、深さ2.8キロメートルの金鉱を掘削中に発見された水脈から単離された。 この微生物は数千万年もの間、光合成に由来した栄養分なしに、 地質からの水素と硫酸塩の資源だけによって生き延びてきたらしい。 Linたちは、この地下水の化学組成について、その明らかな微生物学的組成や関与していた地質学的また生物学的プロセス、さらにそうした地下のコミュニティーが持続しうる率について、報告している。 こんな極限的条件でも 生物がいるのですから、地球外にも 微生物やウィルスの類がいると思います。 人気blogランキングに参加してます。面白かったらクッリクを是非♪ |
化学も良いけど 物理もすごいね → 板と泡2006-11-04 Sat 17:35
日経サイエンス 12/2006 の記事です。
泡で接着 表面が滑らかな板 を 水中内 に入れて、間隔を 100nm以下 にすると、2つの面がくっつく。 100nmは、静電気で引き合うには 遠すぎる。 特殊な原子間力顕微鏡を使って、板と板の間隔を調べたところ(シリカのざらざらした板で実験)、 最大で 2μm も離れた距離から 引き付け合い が始まった。 また 板と板の間に、水蒸気の泡が生じた。 撥水性の板の表面が 部分的な真空状態を作り出しで、お互いがくっつき合う と考察しています。 アメリカ サンディア研究所 Brinkerらの仕事です。 Nature 3/8/2006 に掲載の論文です 人気blogランキングに参加してます。面白かったらクッリクを是非♪ |
伝染性のガン(イヌ)2006-11-04 Sat 12:57
日経サイエンス 12/2006 の記事です
イヌには 伝染性のガンがあります。 飼い犬のほか、コヨーテなどにも見られるそうです。 このガンは イヌの間で 性交で伝染します。 伝染性ガンのDNAを調べたところ、このガン細胞は、イヌ本来の細胞に由来していません。 これまでに知られているヒトのガン細胞は、ヒト自身の細胞が変化したものです。 五大陸すべての イヌ伝染性ガン細胞のDNAを比較すると、すべてで ほぼ一致したそうです。 すなわち、ガンの起源が 同じことを意味します。 伝染性ガン細胞遺伝子の変異数から 考えると、起源は 200-2500年前らしいです。 すなわち、その間 伝染性ガン細胞は、イヌの免疫系を回避して 生き続けたことになります。 このガン細胞を使って、 ガンがどのようにして 免疫系を かわして生き残るのか? が研究できます。 この研究は Cell 11/8/2006 に掲載されています。 ロンドン大学 Robun Weiss博士ら の仕事です 人気blogランキングに参加してます。面白かったらクッリクを是非♪ |
毒素を吸収する細菌を ヒト に感染させる2006-11-04 Sat 12:00
日経サイエンス 12/2006 の記事です。
毒素を吸収する大腸菌 を 遺伝子組み換えで作って、ヒトの腸に感染させる。 → 毒素が 大腸菌に吸着する。 志賀毒素は ヒト細胞表面にある 糖鎖 に結合して ヒトに悪さをします。 このヒトが持っている糖鎖を、大腸菌の表面に 遺伝子組み換えで発現させる。 → 遺伝子組み換え 大腸菌を ヒトの腸に感染させる → 毒素は、当然 遺伝子組み換え菌にも吸着する。 → この大腸菌は、死んだ状態でも作用する。重要なのは 毒素が取り付く 糖鎖 の存在。 マウスを使った コレラ毒素 の実験では、この おとり細菌を使った系で、12匹中 8匹 生存。 使わない系では、12匹全滅。 ヒト型糖鎖を持った おとり大腸菌 作戦の問題点 ヒト型糖鎖 を持っている大腸菌であっても、完全にヒトと同じではない。よって、「 ヒト型糖鎖によく似た糖鎖 」といえる → ヒトと ちょっとでも違えば、それに対応する抗体が ヒトの中で作られるかもしれない → その抗体が、もともとヒトにあった糖鎖を 間違えて攻撃するかもしれない。自己免疫反応が起きるかもしれない。 →この自己免疫抗体が原因と思われる 神経疾患が存在する。ギラン・バレー症候群がそれ。 日本で ギラン・バレー症候群の研究といえば、結城先生が有名です。 ギラン・バレー症候群の原因と思われる自己抗体は、シアル酸を含む糖鎖と反応します。 実は、新しく買った計算ソフト spartan06 を使うきっかけは、結城先生と、私が所属する研究室の共同研究です。 人気blogランキングに参加してます。面白かったらクッリクを是非♪ |
|
| HOME |
|



