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米製薬大手メルク:税当局との論争で55億8000万ドルを支払う可能性あり

Yahooニュース 8/11/2006です
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20061108-00000029-dwj-biz

メルク、米加の税当局との論争で55億8000万ドルの支払いも

ニューヨーク(ウォール・ストリート・ジャーナル)

米製薬大手メルク(NYSE:MRK)は、米国・カナダの税当局との間で論争になっている4件の問題について、

総額55億8000万ドルを支払うことになる可能性がある。

米証券取引委員会(SEC)への提出書類で明らかにした。

同社は、関節炎治療薬「バイオックス」を、心臓発作と脳梗塞のリスクを高めたとする試験結果を受け2004年9月に自主回収した

ことに関連して、数万件の訴訟 を抱えており、課税問題は同社の財務負担をさらに増やす恐れがある。

同社の今回の情報開示は、米国とカナダの税当局が、医薬品メーカーが利益を最大化するために利用している 一部の会計操作について 取り締まりを強化していることを示唆している。

9月には英グラクソ・スミスクライン(NYSE:GSK)が、同社と米子会社との間の取引への課税問題で、米当局に34億ドルを支払うことで和解合意している。

米国の内国歳入庁(IRS)によると、この和解金額は過去最大だった。

メルクが規模の大きな課税論争を同時に4件も抱えているのは異例で、支払うことになるかもしれない金額も大きいが、メルクには支払い能力があるとみられる。

9月30日時点の保有資産は152億2000万ドル相当で、そのうち62億2000万ドルは現金だった。

それでも、これらの論争で同社に不利な結論になれば、支払いが発生する四半期の営業とキャッシュフロー(現金収支)に打撃を与える。


メルクの7−9月期の純利益は9億4060万ドル、売上高は54億1000万ドルだった。

さらに同社は バイオックス訴訟に関連して数百億ドルを支払うことになる可能性がある

メルクは 1件ずつ争っており、今のところ、成績は 5勝4敗 。

メルクのリチャード・クラーク最高経営責任者(CEO)は最近のインタビューで「納税については極めて保守的な方法をとっている」と述べた。また、潤沢な資金があることから、金銭の支払い義務が生じる可能性については懸念していないとした。

また広報担当者は、同社の取引(の会計処理)はIRSの規則を完全に順守していると確信していると述べた。

今回のSECへの提出書類でメルクは初めて、カナダ歳入庁(CRA)と論争中の金額を公表した。

これによるとCRAは10月10日、一部のグループ企業間の取引の価格設定に関連して、追徴税と利子、合わせて17億6000万ドルの支払いを求める通知書を発行した。

事情に詳しい筋によると、ここでは、同社の ブロックバスター(年間売り上げ10億ドル以上の製品)となった 

ぜんそく治療薬「シングレア」 からの1998−2004年の売上高が問題になっている。

シングレアはカナダ・モントリオールの子会社で開発されたため、課税する資格はカナダ当局にあると見なされているという。

米特許商標庁(USPTO)の記録によると、メルクは1998年12月、シングレアの特許権をバルバドスの子会社に移管した。

バルバドスには当時、さまざまな税制優遇措置があり、タックスヘイブン(租税回避地)と考えられていた。

こうした移転価格税制にかかわる問題は増えてきており、

「税率の低い地域での売上高を過大に計上する、あるいは税率の高い地域での支出を過大に計上するなどして、課税所得を少なくする手法が用いられている」

と税当局は主張している。

SECへの提出書類によるとメルクは、カナダ当局の主張に異議を唱えるとともに、支払いを求められた金額の最大半分を積み立てるよう義務づけられる可能性があるとしている。

このほか、インターネット・セキュリティー・ソフト大手シマンテック(Nasdaq:SYMC)と通信機器・半導体大手モトローラ(NYSE:MOT)、化学大手ダウケミカル(NYSE:DOW)なども、同様の問題で米当局と争っている。

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