タンパク質は なぜ そんなに複雑な形をしているのか?2006-12-13 Wed 20:59
Influenza viral hemagglutinin complicated shape is advantageous to its binding affinity for sialosaccharide receptor
という論文を書きました。 様々な雑誌にトライして落ちてきました。 ですが Biochemical and Biophysical Research Communications に受理されました。 ホッとしています。 論文の内容を簡単に説明します。 タンパク質は、生体内の反応に関わっている分子です。 タンパク質は、やたら複雑な形をしているように思えます。 (本ブログのリンクにある protein data bank で、タンパク質の構造データが無料でダウンロードできます。) その複雑な形には どんな 意味があるのでしょうか? 意味があるから、複雑な形をしているはずです。 そうじゃなかったら 生体にとって 損だと思います。 僕は、未熟ながら有機化学者の1人なので、 タンパク質が複雑な形をとる理由は、タンパク質が関わっている化学反応に対して 利点があるからだ と考えます。 思考の中心は、化学反応です。 この予想を 計算化学で調べました。 僕のテーマである インフルエンザ赤血球凝集素(ヘマグルチニン:HA) というタンパク質 を系に選んで調べました。 インフルエンザが細胞に感染する際、ウィルスが持っているHAが 標的細胞表面の「 シアロ糖鎖 」に結合します。 この過程が、ウィルスの細胞接着・感染開始段階です。 僕は 「 HAとシアロ糖鎖の結合力(化学反応の一種) 」と「 HAの形(タンパク質の形) 」の関係を計算化学で調べました。 HAの複雑な形は、結合力に対して 有利に働いていました。 |
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