細胞内タンパク質が感染ウイルスを見分けている2007-01-31 Wed 12:47
JSTのプレスリリースからです。
http://www.jst.go.jp/pr/info/info279/index.html 細胞内タンパク質がインフルエンザなど感染ウイルスを見分けていることを発見 細胞質に存在するタンパク質群 RIG-I と MDA5 が、 異なったウイルスの侵入を感知するセンサーとして機能することを明らかにした。 様々な病気を引き起こすウイルスは、遺伝情報であるゲノム核酸が他生物の宿主細胞に入り込み、増殖する。 ウイルスが宿主に感染すると、まず自然免疫系が活性化され、感染初期の防御反応を担う。 自然免疫を担う受容体は、病原体に特異的に存在する構成成分を認識し、免疫担当細胞を活性化さる。 活性化した細胞はインターフェロンを分泌し、宿主の免疫応答を強化する。 自然免疫系は受容体であるToll-like receptor (TLR)を用いて、ウイルスに特異的な構造である二本鎖RNA、などを認識する。 しかしながら、 細胞質内に侵入してしまったウイルスは、TLRにより認識されない。 京都大学の藤田教授らと我々のグループは、共同で、 細胞質内に存在するタンパク質群、RIG-IおよびMDA5が、二本鎖RNAと結合し、インターフェロン分泌を促すことを明らかした。 一方で、ウイルス認識におけるRIG-I、MDA5の生体内における役割の違いは不明だった。 JSTの研究チームは、RIG-I、MDA5が それぞれ種類の異なったウイルス感染の認識に重要な役割を果たしていること、 またRIG-I, MDA5が構造の異なった二本鎖RNAを認識していることを明らかにした。 |
1977年のインフルエンザ(ロシア風邪)の起源は? 25年前の感染死骸かも2007-01-31 Wed 12:24
インフエンザウイルスの分子進化
Hayashida,H., Toh,H., Kikuno, R. and Miyata,T. Evolution of Influenza Virus Genes. Mol. Biol. Evol. 2, 289-303 (1985) http://www.brh.co.jp/katari/shinka/shinka13.html からです。 N1亜型のインフルエンザウィルスの分子時計を調べていた。 4つのウィルス株(PR、BEL、FW、LOYと略記する)の間で 置換数K と 経過時間T の間の関係を調べた。 KとTの間にはみごとな直線関係があった(図2a)。 図2 ![]() USSR株(1977年に流行した株で、通称、ロシア風邪)をPR、BEL、FWと比べた(図2b)。 経過時間がゼロなら置換数もゼロのはず。 だからK-T図は原点を通らなければいけない。 しかし、図2bは そうならない。 USSR株に原因がある。 この株の塩基配列は、不思議なことに 1950年に流行した株に非常によく似ている。 この奇妙な現象の最も合理的な解釈は、 USSR株が 1950年 と 1977年 の間の25年間だけ進化を完全に停止し、 その後再び同じ進化速度で進化を再開したということである。 なぜこんな奇妙なことが起こるのであろうか? 考え易い説明の一つは、 どこかで凍結保存されていたUSSR株が、何らかの理由で1977年に外に漏れた可能性だ。 すなわち、1950年にシベリアでFW株に感染して死んだ人あるいはトリが凍結し、25年後に氷解したところをトリがついばみ、それが人に感染した。 |
ハエからインフルエンザH5N1が検出された2007-01-31 Wed 11:40
国立感染症研究所の報告です。
http://idsc.nih.go.jp/iasr/26/303/kj3031.html 2004年高病原性鳥インフルエンザ国内流行地で採集されたクロバエ類からのH5N1亜型インフルエンザウイルスの検出と分離 ウイルスの確認が行われた直後から野鳥類に対するウイルス汚染調査が行われ、発生養鶏農場から半径30kmの移動制限区域内で防疫措置期間中にカラスの死亡個体が多数発見された。 このうち京都府の7羽、大阪府の2羽からH5N1亜型ウイルスが検出されたものの その他の野生動物から本ウイルスは検出されていない。 鳥インフルエンザ流行時にハエ類がウイルスを伝播する可能性は、ないのか? ハエ類の採集は、鳥インフルエンザ発生の国内2例目となった大分県九重町で2004年2月24日・25日に、 次いで、3例目となった京都府丹波町で同年3月9日〜12日に、 発生養鶏場から600〜2,250mに位置する6地点で、いずれも魚肉ベイト(鰯)を用いて行った。 丹波町では約19時間半の総採集時間で合計926個体のハエ類が採集された。 最も採集数の多かったでは3時間で403個体が採集された。(1時間当たり134個体)、非常に高いハエ密度だ。 養鶏場がハエ類の主要な生息場所になっていた。当たり前だが。 ハエから摘出した「そ嚢」および「消化管」を対象にウイルス検出と分離を行った。 ハエから インフルエンザH5N1が単離された。 ハエ類が どの程度鳥インフルエンザの流行に関与するのか、現時点では明らかになっていないことが多い。 |
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