computational chemistry のこと

computational chemistry のことで わかったことを載せます

インフルエンザ座談会

ウイルス 2004 54巻 p123-141

座談会 「高病原性鳥インフルエンザをめぐって」


対話形式の記事です。


19ぺージと長いですが、読みやすいです。


・強毒性H5トリウイルスは、ニワトリは殺すが、アヒルは殺さない

・強毒性H5トリウイルスは、ニワトリは殺す。野生カモに全身感染するものの、殺さない。

・HA開裂部位の近傍に 邪魔なN型糖鎖がないので、開裂しやすい

・強毒性H5,H7は、もっぱら ニワトリから単離される。
野生カモからH7が取れた例が1つ(2004年)。
その例は、ニワトリ→野生カモ に入ったかもしれない

・取り決めでは、ウイルスを増やした 発育鶏卵の漿尿液10倍希釈液 を静脈注射して8羽中6羽死ねば 強毒株

・強毒性H5トリウイルスは、ニワトリは殺すが、ターゲットは、血管内皮細胞

・強毒株が 自然界の 水禽類に いつも いるわけではない。

・第二次世界大戦前の実験
ネコが飼育小屋で死んでた→なんで?
→死んだ猫の脳乳剤を モルモット、ニワトリ、ウサギ、鶏卵、マウスに接種した
→ニワトリが死んだ→症状が家禽ペストそっくり
→死んだニワトリの臓器中のウイルスを調べた結果、家禽ペストの抗血清で中和された
→死んだニワトリの臓器をネコに食わせたら、ネコ死んだ
→死んだネコの臓器から、家禽ペストが取れた

インフルエンザのネコへの感染は、昔からあったかもしれない。


続く。。
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強毒性H5N1の H5に対する抗体

インフルエンザウイルスを抗体医薬品でつぶす という分野があります。

インフルエンザに感染した ヒト や トリ は、インフルエンザに対する抗体を せっせと作ります。
インフルエンザHAに対する抗体も作ります。

すると、いつの間にか その抗体が効きづらいHAを持つウイルス が出現します。

トリのみに感染していたウイルスが、 トリの体内で抗体に さらされ続けた結果、
トリよりも ヒトに感染しすいウイルスが出現したりします。

この現象には、HAに作用する抗体が 深く関わっています。

HAに作用する抗体は、 HAの 抗原決定領域A-E に結合します。

HAが 標的細胞膜表面の シアロ糖鎖 に結合・接着することで ウイルス感染がスタートしますが、

HAに対する抗体は、HAの シアロ糖鎖結合ポケット を覆い隠すようには 結合しません。

HAの抗原決定領域A-Eが シアロ糖鎖結合ポケット の周辺に位置しているためです。

このことが、↓を引き起こします。

トリのみに感染していたウイルスが、 トリの体内で抗体に さらされ続けた結果、
抗原決定領域のアミノ残基が変異して、抗体から逃れるHAが出現する。
その結果、HAの シアロ糖鎖結合ポケット の形が 若干 変化して、 
トリよりも ヒトに感染しすくなる場合がある。


抗体が シアロ糖鎖結合ポケット そのもの に結合すれば、かなり いいのにね。。
シアロ糖鎖結合ポケット 周辺じゃなくて。。

↑それが できそうだ という 論文です。

強毒性H5 ウイルスと、その H5の変異体 について、

シアロ糖鎖結合ポケットを 認識するモノクローナル抗体 を作成しています。


Zhi-Yong, Y. et al.
Science 2007, 317, 825-828

Immunization by avian H5 influenza hemagglutinin mutants with altered receptor binding specificity. 
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