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新型インフルエンザワクチンの研究

http://biotech.nikkeibp.co.jp/senmonn/btj_aca.jsp?jreq=btjnews&id=20049902&pg_nm=2&sai1=0&new1=0&news1=1

2008-01-28 08:21:21
東大医科研の河岡教授、新型インフルエンザワクチンの研究を紹介、ワクチン開発のフォーラムで


2008年1月21日、医薬基盤研究所と日本公定書協会が主催するフォーラム

「日本発のワクチン開発を目指してII」

が開催された。

フォーラムでは医薬基盤研の山西弘一理事長が、

「この20年ぐらい、新ワクチンの実用化はほとんどない。国内の大学や研究機関で研究されているシーズはあるので、産業界はシーズを活用して日本発のワクチンにつなげてもらいたい」

と説明。

引き続き行われた基調講演では、

東京大学医科学研究所感染症国際研究センター長の河岡義裕教授 が、

細胞培養の新型インフルエンザウイルスに対する細胞培養ワクチン



生ワクチンに関する研究、

エボラウイルスに対するワクチンの研究(関連記事)などを紹介した。

 河岡教授は講演で、

H5N1型インフルエンザウイルスに感染したヒトの死亡率が60%とされている件に関して、

「不顕性感染は少ないので、恐らく正しい数字だろう」

とコメント。

H5N1型ウイルスへの対策として、抗ウイルス薬とワクチンの使用が検討されているが、

「抗ウイルス薬にはB型ウイルスでは耐性ウイルスが出現して、それがヒトからヒトにうつる可能性がある」

と説明。また、

「H5N1インフルエンザウイルスを感染させたマウスではリン酸オセルタミビル(タミフル)の効果は完全ではなかった」

と語った。

 また、現在、河岡教授らが開発したリバースジェネティクス技術を利用したH5N1型インフルエンザワクチンの臨床試験などが各国で進められているが、

「発育鶏卵で増殖させるワクチンの製造方法では、パンデミックが発生した場合に発育鶏卵の確保が困難になる可能性があり、ほかの製造基材の開発も必要だろう」

と指摘。

インフルエンザウイルスの幾つかの遺伝子を組み換えることで

MDCK細胞(イヌ腎臓由来の培養細胞)での増殖能が高まったこと

を紹介し、細胞培養の新型インフルエンザワクチンの開発の可能性があることを示した。

 さらに河岡教授は、

「現行の不活化ワクチンでは有効性に限界があり、米国ではインフルエンザの生ワクチンが認可されている。そこで、我々も生ワクチンができないかと考えて研究している」

として、2種類の生ワクチンの研究を紹介した。

 そのうちの1つは、

インフルエンザウイルスの

M2たんぱく質

と、

ヘマグルチニン(HA)の開裂部位に変異を入れたもの

で、このウイルスをマウスに接種してもウイルスは肺でしか増えなかったことを紹介。

このウイルスでマウスを免疫した後、H5N1型インフルエンザウイルスを感染させても死亡しなくなったこと

から、

「効果の高いH5N1型インフルエンザワクチンを作れる可能性がある」

と説明した。

 さらに河岡教授は、エボラウイルスのVP30遺伝子を欠損させて、特定の細胞でしか増殖できないウイルスを作製したことを紹介(関連記事)した上で、このウイルスを使って、ワクチンができる可能性を示唆した。
(橋本宗明)


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